あざ
あざは原因や色によって種類が分かれます。大きく分類すると「青あざ」「茶あざ」「赤あざ」の3種類となっており、いずれも生まれつき発症していることが多く、種類によっては平らだったり、凸凹だったりと形状にも違いがあります。
あざは生まれつき、もしくは生後間もなく発症することが多いとされていますが、思春期頃から生じるケースもあります。
主な原因は、皮膚にある色素細胞(メラニン)や毛細血管の異常で、メラニンに異常があるものが「青あざ」「茶あざ」、毛細血管の増殖によるものが「赤あざ」とされています。
以下に、当院で治療が可能な「青あざ」と「茶あざ」の種類と治療法について詳しくご説明いたします。
青あざ - 太田母斑、異所性蒙古斑
通常、表皮にしか存在しないメラノサイト(メラニンを作る細胞)が真皮にあり、メラニンが真皮に沈着している状態。皮膚の深い部分にメラニンが存在するため、深部まで強いパワーで光が届くQスイッチレーザーが治療に用いられ、高い治療効果が得られています。
茶あざ ― 扁平母斑、遅発性扁平母斑、カフェオレ斑
表皮に存在するメラニン色素が多いために、周りより茶色く見える境界線がくっきりしたあざのこと。メラニン色素を作るメラノサイトがその部分だけ亢進(活発に活動)している状態になっています。生まれながらのものと思春期頃に出現する遅発性のものがあり、
治療にはレーザーが使われることもありますが、先天性のものは再発率が高く、根治は難しいとされています。
各疾患の特徴と治療法
太田母斑(青あざ)
特徴
目の周囲から頬、側頭部など顔面の片側、稀に両側に見られる、青色から青紫もしくは褐色調のあざ。男性よりも女性に発症することが多い。生まれつき発症している場合が多いが、思春期から発症するケースもある。
治療法
異所性蒙古斑(青あざ)
特徴
お尻以外の背中やお腹、肩などに発生する蒙古斑のこと。生後から1か月ころまでに発生し、通常の蒙古斑のように学童期までには自然に消えることが多い。ただし、色や形によっては消えないこともあり、その場合はQスイッチレーザーで治療が可能。
治療法
遅発性扁平母斑(茶あざ)
特徴
春期前後に肩や胸などに生じる薄茶色の色素斑。面積が比較的大きく、表面がざらざらし、境界がギザギザしていることが多い。女性より男性に多く、約半数の患者には色素斑に多毛が見られる。(ベッカー母斑)
治療法